2017-01-21

"沈黙サイレンス" / 遠藤周作…

映画 "沈黙サイレンス"を観てきました。
篠田正浩が監督、音楽が武満徹、主演は岩下志摩の"沈黙"が、およそ50年前に公開されて、、今回また、その"沈黙"がふたたび映画化されると聞いて、公開日に観に行ってきました。
僕の大好きな作家のひとりである遠藤周作の作品は貪るようにすべて読み、なかでも感動をうけた "沈黙"は、彼の永遠のテーマである「ひとの優しさと醜さ、裏切り」が主題になっている作品だとおもっています。ただ単に、、宗教だけでなく、"ひと"としての倫理観や道徳観も揺さぶられる作品であり、踏み絵を使って、背教・棄教と殉教を迫られてしまい、そこで自分の一番大切にしていたものが根底から引き裂かれてしまう究極の"ひと"が描かれているようにおもうのです。
何故? 神は救いの手を差し伸べずに沈黙を貫いているのか…。宗教や信仰を描く際に最も重要なテーマが主人公の前に無残に突き付けられ、そして神を疑い、欺くことになる「ひと」があぶり出された映画でした。

0 件のコメント: