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花ざかりの森(唄:野坂昭如)
花ざかりの森に 禿鷹が やって来る
目玉も肉も ズッタズタ 屍が ひとつ
春は夏に犯されて
夏は秋に殺される
秋はひとりで老いぼれて
冬がみんなを埋める
桜の樹の下に
桜の樹の下に
花ざかりの森に 生まれた 父なし児
子守唄は 血ッだらけ 屍が またひとつ
春は夏に犯されて
夏は秋に殺される
秋はひとりで老いぼれて
冬がみんなを埋める
桜の樹の下に 桜の樹の下に
花ざかりの森に 若者よ ねむるな
夜中に朝日が ピッカピカ 屍が またひとつ
春は夏に犯されて
夏は秋に殺される
秋はひとりで老いぼれて
冬がみんなを埋める
桜の樹の下に 桜の樹の下に
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これは 「季節(時代)の移りゆきと人の一生を封じ込めた見事な季節描写だ。もうこれはカンペキに野坂昭如ワールドですね。泉谷しげるの "春夏秋冬"よりも不思議な凄みと暗さと不気味な倦怠感と退廃感があります」と投稿者が表現しています。
『桜の樹の下には屍体が埋まっている!
これは信じていいことなんだよ。何故なぜって、桜の花があんなにも見事に咲くなんて信じられないことじゃないか。俺はあの美しさが信じられないので、この二三日不安だった。しかしいま、やっとわかるときが来た。桜の樹の下には屍体が埋まっている。これは信じていいことだ』梶井基次郎の短編の冒頭。桜の樹の下を題材にした坂口安吾の "桜の森の満開の下" も…。太宰治も "葉桜と魔笛" を残していますね。
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